重たくなるはずの筋書きなのに、
感情過多にもならず、かといって薄っぺらにもならず、
要所要所の何気ない会話ややり取りの場面が、
そうそう、あるよねー、と思わされるような、
とても微笑ましくて現実的で、泣かされた数と同じだけ笑わされました。
笑いなくして生活なし、人の温かさを十分に感じさせてくれる作品です。
9年近くたった現在も、日々の新聞記事で
東日本大震災の犠牲者と行方不明者の数が記載され続けます、
その行方不明である方々がいて、そのご家族の皆さんがいる。
モトーラさん演じるこの映画の主人公もそうです。
演じている俳優さん達、皆さんこれは本当に演技なのかと思えるほど、
凄く的確に感じました。演出なさった方々の力も大きいと思います。
当事者の皆さんの心痛に少しでも寄り添れば、という姿勢が感じられ、
それを感じさせ教えてくれる作品だと思います。。
そうそう、劇中に音楽がほとんど使われておらず、
確か、始まり部分と終わり部分だけだったと思います。
本編ほどんとが音楽なし。
それでも退屈したりダレたりすることが全くなく、
むしろ効果的で、流れに集中できて
138分引っ張られて観終えられました。
これも驚きです。
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